師走のテレビ放送でバカ売れした「えごま油」は、やっと初期のご注文も落ち着いてきておりますが、同時にリピートのご注文も頂くようになりました。リピートの多い商品は、お客様の立場からも喜ばれる商品だと言えますので、本当に嬉しく思っています。
さて、リピーターの方からはお電話を頂く事が多いのですが、その時に弊社の商品コンセプトをほとんどのお客様がお聞きになられます。
弊社のコンセプトは「健康と無添加」なのです。経営者としては「利益率」と言いたいのですが、悪いクセで「悩んだら自分が使いたい方」を選んでしまって、そういう商材に限って利益率は悪いという!何とも自虐的な選択をしてしまっています。
その時のお電話で、鹿北製油さんのえごま油の製法をご紹介するのですが・・・
●低温焙煎
原料のえごまを搾る前には薪を炊いて低温焙煎を行います。
その時の焙煎温度は40度、この40度という温度は熱に弱いαリノレン酸を守るためにはとても重要な温度なのです。
50度を越えると変質し、高温で過酸化脂質になってしまうαリノレン酸は、通常の高温焙煎では良い製品に仕上がりません。
非効率で生産量も少なくなってしまいますが、鹿北製油の低温焙煎はとても大切な製造方法だと言えます。
●石臼搾り
明治5年に作られた臼の重みで油が搾り出される『石臼式玉搾り法』でじっくりと時間をかけて絞ります。鹿北製油では、明治5年製の玉搾り機を使っています。
●和紙濾過
絞った後は手漉き和紙で濾過をして製品にします。大量生産で使用するカセイソーダやシュウ酸などの薬品は一切使わない、伝統のこだわり製法です。濾過後も加熱処理をしない、いわば未精製の油です。
大きなポイントは上記の3つです。
原料から油を搾るとき、温度を上げる程に含まれる油がサラサラになって搾りやすくなりますし、えごま油でも通常の胡麻油と同じく高温焙煎をしている会社が多いのです。高温だと健康面では逆効果ですよね。
搾り方も「無理をしない圧で搾る」ので、効率は悪いのですが、「原料の美味しいトコロ」だけを搾ることができます。
一般的な食用油だと、高温焙煎・高温圧搾で搾りかすがカラカラになるまで徹底的に搾りきります。その後、搾りのタンクに残った油も無駄無く使うために、カセイソーダや塩酸なので洗浄します。劇薬?で洗浄するので、それらを熱処理して薬品をとばし、精製するのですが・・・結果として「私なら使いたくない油」になってしまうのです。健康を考えると、精製すればする程に悪い油になってしまうのですね。熱処理や精製をやるほどに怖いトランス脂肪酸も増えてしまいます。海外では「日本の超精製食用油であるマーガリン」を「食用プラスティック」と言って笑っている国もありますから・・・。
以前の日本では何故か?「リノール酸が体に良い」という考えがあって、積極的にリノール酸を摂取してきました。その結果、リノール酸とリノレン酸の体内バランスが大きく崩れてしまったのです。近年ではリノール酸過剰による健康への害も報告され、逆にリノレン酸の摂取が注目されています。
メタボ予防や脂質バランスの改善に必要なのは、リノレン酸なのです。
「えごま油」の原料である、しそ科の植物「えごま」には、オメガ3脂肪酸の一種であるαリノレン酸が多く含まれています。このαリノレン酸を守るために、鹿北製油さんは頑張ってくれているのです。
しかもαリノレン酸が属するオメガ3脂肪酸は、最近の研究では認知症予防にも効果があると言われているのです。これが今回の大ブームの要因なのですよ!(^o^)
油のスペシャリストである守口徹博士によると、「 体内のオメガ3が少なくなってくると、脳の細胞が円滑に情報を処理できなくなり、認知機能が落ちてくる」と言います。
また「オメガ3は人間に必須の栄養素だが、体内では作れないため、食事で摂らなければならない」そうですが、実際の食生活ではオメガ3を含む食材は極めて種類が少なく、必要な量が摂りにくいのが実情です。
その貴重なオメガ3を、1日小さじ1杯で補給出来てしまうのが「えごま油」なのです。
同じくαリノレン酸が多い植物油に「亜麻仁油」があります。精製亜麻仁油は気にならないでしょうが、本当に摂取したい未精製の亜麻仁油はクセがあり、生で食べるには躊躇してしまいます。それで「えごま油」が大人気になるのですが・・・
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